リズム

ミクストメディア, 2017
mixed media art

6台のメカニカルリレーから成る自動演奏装置。

メカニカルリレーは電気的に開閉をおこなうスイッチ部品であり、 コイルによって接点を動作させバネによって復帰させる単純な構造を持つ。 ここで用いたのは1992年以前に製造されていた形式のもので、 機械的な機構の動作によって音が生じる。 これは電気によって制御されるものの、入力が単純な二値変化に限られる点において、スピーカーに波形を入力する電子音源とは対照的なものである。

演奏はシンプルなモチーフを元にした複数の展開を挟んで進められる。 単純な音の並びが繰り返し再配置されることで多様な表現が生まれるが、 展開の間に毎回モチーフが配されることにより、 各々の展開が全てひとつのモチーフから生じたものであることが意識され、 結果として様々なバリエーションにまたがって作品中に一つの統一感・全体としての魅力が生まれるようになる。

外縁的な構成要素を削ぎ落とした音で演奏される音楽を通じて、音楽における世界感は最小限の要素のみでも実現可能であることを確かめた。


筑波大学春日エリアでの学生企画「モノシリトリ」の一環として製作。

mixed media art